海上保安大学か海上保安校卒が絶対条件
海上保安学校本科船舶運航システム課程第46期生307人(うち女子33人)の卒業式
海上保安官になるためには、一般の公務員とはちがった規定があります。というのは公務員は文部科学省所管の一般大学へ進学すれば誰でも国家公務員試験を受けられるのですが、海上保安官は国土交通省所管の「海上保安大学校」か「海上保安学校」を受験する必要があるからです。
海上保安学校は、年齢制限からすると一般大学を卒業してからでも受験が可能。国家公務員のⅠ種などを受験して海上保安庁に入る手段もありますが、この場合、巡視船艇に勤務することは困難で、陸上での行政職または研究職に就くことになります。
海上保安大学校は広島県呉市に、海上保安学校は京都府舞鶴市にあり、呉市も舞鶴市も日本海軍史を語るうえで絶対にはずせない軍港の街ですね。
前述したように海上保安官は国家公務員です。海上保安大学校および海上保安学校は、海上保安官を養成する専門の教育機関であり、いずれかに進学し国家公務員採用試験の試験名「海上保安大学校学生採用試験」、「海上保安学校学生採用試験」を受験して合格しなければ海上保安官という国家公務員にはなれないんです。
また、これらの2校に在籍する学生は、学生であると同時に国家公務員の身分を有しますから、きわめて特殊な教育機関。